よいリフォーム業者の見分け方を説明します!
リフォームは大きな買い物ですし、ほとんどの人は初めての経験でしょう。ネットを見ると悪徳業者に騙されたといった怖い話がたくさん出てきます。一体どのようにして良いリフォーム業者を探せばよいのでしょうか。
得意な分野を持っている
建築業界は多数の会社や職人が縦横につながっている業界です。建築は非常に守備範囲が広く一つの会社や職人ではカバーしきれないため、それぞれの分野の職人が案件に合わせてプロジェクトチームを作っているからです。
大手の場合は何でもできるということをアピールしていますが、これはいわば「営業」という得意分野に特化しているといえます。
得意な分野を持っている会社や業者は同じように得意な分野を持っている会社や職人と横のつながりがあると期待できますし、下請けに回るとしても買い叩かれることがないので、手抜き工事などの悪徳な行為に手を染める動機が少なくなるということが言えます。
必要な資格を持っている
リフォームはその工事内容が幅広く、請負金額が500万円未満の場合は特に資格を必要としません。(水道工事、ガス工事、電気工事は除く)
しかし無資格の業者よりも資格を有している方が安心できますし、勉強熱心であると言えます。以下の資格は必須ではないですが、あると望ましいものになります。
• 建設業許可
• 建築士
• 建築整備士
• 施工管理技士
• マンションリフォームマネージャー
• 電気工事士
• 電気工事施工管理技士
• 水道技術管理者
• 管工事施工管理技士
• 下水道排水設備工事責任技術者
• インテリアプランナー
• 増改築相談員
業界の団体に入っている
リフォーム業者には悪徳業者がいます。またトラブルの多い業務ですので、例えばネットで悪徳業者と名指しされた会社やその案件でほんとうに業者が悪徳であったのかは分かりません。業者と客の誤解であったのかもしれませんし、客が悪質なクレーマーであるというケースもあるでしょう。結局それは専門知識と経験がないと分かりません。そういった意味で、業界団体に入っているということは一定の評価になります。
• 住宅リフォーム推進協議会
• 住宅リフォーム・紛争処理支援センター
• マンションリフォーム推進協議会(レプコ)
• 一般社団法人マンション計画修繕施工協会
• 一般社団法人日本住宅リフォーム産業協会
• 日本木造住宅耐震補強事業者協同組合
施工現場を見せてくれる
過去の施工事例や工事中の現場を見せてくれるところは、ちゃんとした仕事をしていると評価できます。なぜなら、施工業者と施主の信頼関係の強弱を見ることができるからです。リフォームはトラブルの起きやすい業務ですし、それは施工段階でもアフターフォローの段階でも起こります。施工段階でのトラブルが起きて業者と施主の間がギクシャクしていれば、とてもそんなところに見込み客を連れて行こうとは思わないでしょう。アフターフォローで争いがあっても無理です。ですので、工事中の現場や過去の施工事例を快く見せてくれるところは、今現在の顧客との関係に自信があり、それだけの仕事をしているからだというように推測できます。
工事現場から近い
単純ですが効果があります。
まず見積もり段階では何度も打ち合わせが必要になります。大掛かりなリフォーム工事では数十回ということもあります。そのときに工事現場から近いほうが客にとっても業者にとっても都合が付きやすいです。遠いと億劫になりますし、相手を何時間も拘束するとなると気も引けます。時には交渉もしなければいけないときに、この心理的負担は不利になります。なにより、リフォームを失敗しないために大切なのはこの見積もり段階で念入りに打ち合わせをすることであって、そこでの面倒さはなるだけ省くべきです。
次に施工段階では、実際に現場を見に行くのは大切なことです。働いている職人に良い意味でプレッシャーを掛けることになります。また構造や床下は完成してしまうと見ることができないところなので、そこに欠陥や手抜きがあるのではないかという疑心暗鬼は恐ろしいものです。建築のプロではないにせよ、実際に現場に行って、見て、話を聞いてみることで、こういった心理的な圧迫を回避することができますし、もし仮にその後のトラブルになってしまったとしても、感情論ではなくて事実や証拠で対応できます。そしてその事自体が手抜き工事に対する抑止力になります。
アフターフォローの段階でも同じです。業者にとっても立ち寄りやすくなりますし、もしなにか問題が起きたのではないかというときに呼びやすくなります。またそのフットワークの軽さが疑心暗鬼を抑え自分自身がクレーマーになってしまうことを抑止します。業者側もそれを分かっているのでフットワークを軽くします。
アフターフォローがしっかりしている
家というのは一つ一つが少しずつ違います。例えばよくある家鳴りという現象であっても、ある程度は自然なことであって、家鳴り即欠陥工事というわけではありません。しかし全てが自然というわけでもなく、瑕疵というべきものもあるのも確かです。
だから、リフォームは工事が終わったらおしまいではなくてアフターフォローが大切なのですが、アフターフォローがしっかりしているというのは二通りの意味があります。
一つ目は保証書や保険などの外形がしっかりしているかどうかです。
リフォーム工事の場合、住宅機器設備や屋根材、外壁塗料などのメーカーが製品に対して保証する「メーカー保証書」と、リフォーム会社が工事部分に関して保証する「自社発行の保証書」があります。この二つは意味の違うものですので、これをわざとごまかしたりとぼけたりするところは要注意です。
またリフォーム工事には任意で加入する瑕疵担保保険があります。新築の場合は加入必須ですが、リフォームでは加入することを国土交通省が推奨していますが、必須ではありません。またこの瑕疵担保保険はどこでも取り扱っているわけではなく、国土交通大臣が指定した会社しか取り扱うことができませんし、全ての部分のどんな瑕疵も保険でカバーしてくれるというわけでもありません。また当然ですが、保険料がかかります。これらのことを業者が見積もり段階でちゃんと説明しているかどうかです。
二つ目は実際に足を運んで親身に相談にのってくれるという意味でのアフターフォローです。工事後何ヶ月目かに電話をかけるとかメールを送る、アンケートを取る、メールマガジンを送る、というのを前面に押し出す会社もあります。やらないよりはやるほうがいいのでしょうけど、それはあくまで形式ですし、流れ作業のようにも見えます。それよりも大切なのは中身であって、「こちらが不安に思ったときにフットワーク軽く来てくれて、専門家としてきちんとした説明をしてくれる」ということです。
見積もりのときに質問に答えてくれる
リフォームは安い買い物ではありませんし、工事内容によっては仮住まいに一時的に引っ越すなどの生活の変更が必要になる場合もあります。またバリアフリー対策など、今後の生活様式に大きく関係します。
客は建築のプロではありませんので、プロである業者は見積もりの内容についてちゃんと説明をする必要があります。それは単なる義務というのではなくて、今後のトラブルを回避する意味でも、自分と自社の評判を守る上でも大切だからこそするのだということを理解しているはずです。このことをちゃんと理解している人や会社こそが、単に施工ができるだけというのではなくて、ビジネスとしてリフォームを行っているプロであると言えるでしょう。ちゃんと客の生活や不安や未来や希望を理解し、それに対する適切な対策としてのリフォームを提案でき、その内容をコストまで含めてちゃんと説明できる業者が良い業者であると言えます。